なぜインストラクタになりたいと思ったか(その3)
「なぜインストラクタになりたいと思ったか(その2)」の続きです。
ええと、和文タイピストのお仕事してた頃に、話は戻ります。
写植班の人たちが、勉強会をしていました。テーマは発売まもなかった「ワードプロセッサー」について。自分たちがやってる仕事を脅かすかどうか、心配して、調べたというわけです。なお、ワードプロセッサーは、後に「ワープロ」と呼ばれるようになりました。
ワープロって、最初は、文字が16ドット角。どんなんか、わかります???ギザギザガクガク、ガタガタ文字だったんです。印字品質なんてもんじゃなかったわけですよ。
というわけで、勉強会の結論は、ワープロなんて、写植の印字品質にとうていおよばない。たいしたことない。わしらの仕事は、安泰だ。あーよかった。
さて、その後どうなったかは、印刷業界のみなさんは、ご存知ですよね。
「その2」の、職業訓練校の先生のお話を聞いたとき、わたしは、この、写植班の勉強会のことを思い出したのでした。業界スタンダードは、永遠ではない、ということですね。
写植も、その後、DTPの隆盛に押し流されました。
ワープロも、ワープロ専用機は、いつのまにか、パソコン+ワープロソフトに太刀打ちできなくなり、消えてしまいました。
日本語ワープロソフトといえば一太郎、だったんですが、今は、一太郎を愛用しているのは、学校関係だけのような気がします。
DTPはMacの独壇場だったんですが、Windows版のDTPソフトがけっこう良くなってきてますね。
圧倒的シェアとなったWindowsのOfficeソフトも、今後ずーっとその地位が安泰かと言うと、そんなことは、誰にもわかりませんでしょう?
かといって、Linuxが天下をとるのかというと、無料で使えるといっても、サポートの問題があるから、結局、ある程度は、お金がかかるんじゃないのかな?
圧倒的シェアを誇る製品や技術も、新しいものが出てきたら、とってかわられてしまうかもしれません。
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。
おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
栄枯盛衰でございますな。合掌。
……てなことを、つらつら考えると、今やってることは、もちろん、しっかりやるんだけど、それだけで「だいじょうぶ」ってことはないかもしれない。常に「次」をみる、「次」に備える気持ちは忘れないこと。。。
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