なぜインストラクタになりたいと思ったか(その2)
「なぜインストラクタになりたいと思ったか(その1)」の続きです。
その印刷会社で2年ちょっと働いてから、職業訓練校の印刷製版コースに行って、写植(写真植字)の実習をしました。
印刷製版コースには、先生が3人いらっしゃって、一番年上の先生のお話が、今でも印象に残っています。
先生は、最初は「孔版印刷」をされてたそうです。
孔版印刷ってのは、ガリ版。謄写版。かつては学校や団体などのお知らせやミニコミなどなどを自分たちで安く作る唯一の手段でした。コピーやパソコンで手軽に印刷できる時代になって、どこにいったやら。今となっては、見たことない人が多いでしょうね。
ヤスリの上に置いたロウ原紙に鉄筆でガリガリ文字(イラストも!)を書いて、謄写版のスクリーンに原紙を重ねて、インクをつけたローラーでぐいーっとプレスかけて、わら半紙にインクを転写する、、、というのが孔版印刷です。
孔版印刷が仕事として成り立っていた時代って、いつだったのかな。ともかく、先生が若かった頃が、その時代だったんですね。名人がたくさんいて、先生は一生懸命習っていたそうですが、どちらかというと不器用だったそうです。でも、不器用ながらに、これ(孔版印刷)の次にくるものは?と考えていたそうです。
孔版印刷がもてはやされていた時代は、短かったようです。当時の名人は、その技術が仕事として使えなくなる、時代が変わったことに、対応しきれないでいたようだと先生は、おっしゃっていました。そして先生は孔版印刷以外の印刷技術に転身し、その職業訓練校で写真製版の講師をされていたのでした。
ここで私が先生から学んだことは、今やっていることに固執しすぎないこと。次に来るのはなにか、時代を読むこと。
訓練校を卒業後、私は写植で9年間お仕事してました。でも、みなさん、写植って、なに?と思ってる人、多いような気がします。印刷・デザイン業界の若い方も、写植は見たことないかもしれませんね。
そうそう。
そういえば、もうひとつ、ありました。
和文タイピストのときの話に、ちょっと戻ります。
続きは次回に。。。
| 固定リンク
「思うところ」カテゴリの記事
- どんなことを書くか(2022.07.03)
- なぜインストラクタになりたいと思ったか(その4)(2007.10.29)
- なぜインストラクタになりたいと思ったか(その3)(2007.10.28)
- なぜインストラクタになりたいと思ったか(その2)(2007.10.27)
- なぜインストラクタになりたいと思ったか(その1)(2007.10.21)
この記事へのコメントは終了しました。



コメント